光源一覧
系統
名称
主な特徴
効率(lm/W)
価格
点灯
調光
寿命
取り扱い
点灯姿勢
短期安定性
長期安定性
始動時間
発光色
一般的な用途
プラネで想定する使用箇所
製造元
白熱系
白熱電球
いわゆる普通の電球。ムギ球から1000W以上の巨大なものまでさまざま。価格が安く、点灯も容易なのが特長。 10〜30 100円(100W)〜 直流・交流電源で点灯可 全範囲可能 100〜1000時間 容易 自由 きわめて安定 末期に近づくと光束が低下 見た目にほぼ瞬時 やや赤みがかる。調光により変化 ありとあらゆるもの 恒星電球・各投影機光源・照明はじめほとんどの箇所 きわめて多数
ハロゲン電球
白熱電球の一種だが、内部にハロゲン化合物を封入して輝度・効率を改善した電球 20〜40 1500円(100W)〜 白熱電球と同じ 全範囲可能だが低照度では寿命に影響 20〜2000時間 容易だが熱に注意 自由もしくは制限あり きわめて安定 ほとんど変化しない 見た目にほぼ瞬時 白熱灯より純白に近い 映写光源、インテリア照明など 恒星電球、補助投影光源、照明 ウシオ電気、フィリップス、岩崎電気など
放電系
キセノンランプ(キセノンショートアークランプ)
キセノンガス中の放電を使用したランプ。きわめて輝度が高く、光も太陽光に近くきわめてすぐれている。ただし内部は高圧のため扱いに危険が伴う。始動時に数万ボルトの高圧パルスを与えるので絶縁・感電に注意 15〜30 2万円(75W)〜 専用安定器(5万円以上)が必要 定格の50%程度までしか調光できない 50〜500時間 内部高圧のため、衝撃で破裂の恐れあり危険 姿勢が決められている 条件によってチラつくこともある 末期に近づくと光束が低下 数秒 きわめて純粋な白色 映写光源、サーチライト、ソーラシミュレータ(擬似太陽光装置) 特殊な高輝度投影機 ウシオ電機、三菱電機オスラム、浜松ホトニクス
キセノンフラッシュランプ
きわめて短時間(数μs〜数ms)のせん光を発する。光の色はキセノンアークに準じる。ピークの輝度はきわめて高い。 500円〜 専用点灯回路(自作も可) 回路により可能 1000〜10万フラッシュ 容易 自由もしくは制限あり 瞬時点灯なので定義不可 末期に近づくと光束が低下 瞬時 きわめて純粋な白色 ストロボ、特殊効果照明、高速度写真撮影 稲妻など特殊効果 浜松ホトニクス、オスラムなど
メタルハライドランプ
水銀灯から派生してできたランプ。水銀灯よりも光色が白に近く、効率も高いがそのぶん高価。一般照明用の長寿命のものと、映写用の高輝度タイプがある。最近は液晶プロジェクター用途で需要が急増 60〜90 1万円から 専用安定器(2万円以上)が必要 定格の50%程度までしか調光できない 50〜500時間 内部高圧のため、衝撃で破裂の恐れあり 姿勢が決められているか自由 条件によってチラつくこともある 末期に近づくと光束が低下 数十秒〜数分 製品による 液晶プロジェクター、自動車ヘッドランプ、スタジオ照明など 特殊な高輝度投影機、恒星電球 ウシオ電機、三菱電機オスラムなど
水銀灯
水銀灯といえば、通常0.1気圧〜1気圧未満の内圧で点灯する高圧水銀灯をさす。水銀蒸気中の放電を用いた放電灯。効率は高いが、光スペクトルが偏っているので色が不自然となる。蛍光体を用いたタイプは色は改善されるが輝度は落ちる 50〜60 一個千円〜 専用安定器(数千円) 困難 数千時間 容易 自由 条件によってチラつくこともある 末期に近づくと光束が低下 数分以上 白色だがやや緑かかる 屋外照明、スタジアム、工場照明など 場内照明 岩崎電気、松下電工など照明メーカ
蛍光灯
広義には水銀灯の一種だが、ほとんど蛍光により光を得るのが特長。輝度が低いがそのぶんやわらかい光が得られる。点灯中のドリフト(光束変動)が大きく、低温時は点灯が困難になることもある。 60〜80 300円〜 安定器(千円程度)か、インバーター 定格の10%もしくは1%まで(特殊なインバータを使用) 数千時間 容易だがかさばる 自由 温度による変化が大きい 末期に近づくと光束が低下 数秒あるいは見た目に瞬時 白色だがやや緑かかる 一般照明・オフィス照明、など 一般照明 松下電工、東芝ライティングなど
ガスレーザ
レーザのうち、ガス放電によるもの。ガス、形式により赤色(HeNe)、緑/青(Ar)、紫/白(Kr)などさまざまな色のものがある。一般に効率はきわめて低く、赤色以外のものは装置も大掛かりかつきわめて高価。 0.01〜 5万円〜1000万円 専用の電源が必要 可能 千時間〜 装置が大きく扱い注意 自由もしくは制限あり 形式による 形式によるが、通常はAPC制御により安定 数分〜数十分 多くは着色 レーザショウ、半導体製造、光ディスク製造 マルチイメージプロジェクター、その他特殊効果 東芝、日本レーザー、ナショナルレーザ、コヒーレント社など
固体系
半導体レーザ
レーザのうち、半導体によるもの。現在は可視光で入手できるのは赤色のみ。直進性が高いが、レーザから出射したばかりの光はかなりの広がり角を持つので、平行光にするにはレンズが必要。ガスレーザに比べて非常にコンパクトで使いやすく安価。似たものに、全固体レーザがあるが、これは固体結晶中でレーザ発振を起こすもので、その励起光源には大出力の半導体レーザが使われることが多い。SHG技術と組み合わせて緑ないし青から紫外線まで出せるが、きわめて高価(100万円以上)
0.1
500円〜 専用の駆動回路(APC)が必要 可能 千時間〜 容易だが眼への入射に注意 自由 きわめて安定 APC制御により末期まで安定 きわめて速い(数ns) 赤色 光ディスク装置、レーザポインタ、ホログラムなど レーザポインタ、グリッド投影機など 三菱電機、ソニー、NECなど
LED(発光ダイオード)
半導体結晶中の発光現象(ルミッセンス)を用いた光源。他の光源と異なり、光は単色光に近く、着色している。他の光源に比べ非常に高速で点滅できる。また寿命が長いのでメンテナンスフリー化が可能。単価は安いがただし光量あたりではきわめて高価 1〜10(30) 1個30円〜300円 直流点灯可 点灯方式により全範囲可能 数千〜数万時間(きわめて長い) 容易 自由 きわめて安定 末期に近づくと光束が低下 速い(数μs) 赤・黄・緑・青色など、あらかじめ着色 表示装置、画像処理光源、イメージスキャナ 朝夕焼け・照明など 日亜化学、豊田合成など

 注)ここに書いてある内容は、代表的なものです。実際にはメーカー、型番等により大きな差があります
Copyright(C) Takayuki Ohira 無断転載禁じます